四畳半から読む物語

ジーキル博士とハイド氏の怪事件-2

ジーキル博士とハイド氏の怪事件-2

前回読んだところまでを軽く説明

登場人物

アッタスン弁護士……感情を表に出さないが、人に対して寛大、内気
ハイド氏……謎の男。色が蒼くて小男。とても凶暴で人を嫌な気分にさせる
ハリー・ジーキル博士……医学博士、民法学博士、法学博士、王立科学協会会員等りっぱな紳士
ラニョン博士……ジーキル博士の古い友人。現在は仲たがいしているらしい
ダンヴァーズ・カルー卿……ハイド氏に?殺された被害者
ニューカメン警視……カルー卿殺人事件についてアッタスン氏に連絡をしてきた

ジーキル博士はアッタスンの顧客で、ハイド氏に小切手を渡した人物。自分の財産のほとんどを親戚でもない
ハイド氏に渡すという遺言をアッタスンに託してあった。が、アッタスンはそういった道理に合わないことが
嫌いであった。もともとよく思っていなかったのに、その相手が友人に聞いた様な男だと知り、ますます厭になった。そこでジーキル博士と昔からの知り合いのラニョン博士に何か知らないかと尋ねていくが、二人の間には何か問題の出来事が起こったらしく、仲たがいしており、今は付き合いがないという。結局ハイド氏の事は何も聞くことができなかったが、アッタスンは一目ハイド氏の顔を見たいと思い、念願かなって会うことができたが、顔を見たらますます憎く、嫌いになった。
そこでアッタスンはジーキル博士に彼との事を思い直す様に言ったが、逆に説得されてしまった。

それから一年ちかく経った十月のある日、ロンドンで凶悪な殺人事件が起きた。目撃者のメイドによると殺された紳士と相手は最初は何やら話していたのだが、突然相手が激高して手にしたステッキで紳士を殴り殺したのである。殺された紳士はダンヴァーズ・カルー卿。そしてメイドの話によると相手の男は前に主人の家に来た、感じの悪い男、ハイド氏だった。カルー卿はアッタスンに手紙を出そうとしていたらしく、その手に持っていた手紙から警察がアッタスン氏に連絡をしてきた。アッタスン氏は自分がなんとかせねばとニューカメン警視とともにハイド氏の家を訪ねたのだった。

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