「Piece」

「Piece」
信じることが怖くて 裏切られることが怖くて
使い慣れた仮面をかぶって 息をする
この私も 冷酷な世界も 全部、全部大嫌いだ

また胸が痛くなる
私の心に降り注ぐ涙雨
いつまでも降り止まないこの雨は 冷たく私に当たる
小さな器では抱えきれないほどの雨が 音もなく降り続け 私に孤独を感じさせる

仮面の裏の私は人を拒絶している
弱くて何も出来ない人間だったから
いつの間にか私はどれが本当の自分なのか分からなくなった
偽り続けるのさえも もう疲れてしまった
この仮面を壊せば私はどうなるのか
何もかもが信じられなくなって 私はまた殻に閉じこもる
今日も独り、ここで声を押さえながら泣き続ける

常世の闇に住んでいた私が見つけたのは 星の欠片だった
目を凝らさないと見えないほどの小さな光
それでも星の放つ柔らかな光は 大きな温もりを与えた
あぁ、これだ、私はこの温もりがほしかったんだ
私自身を認めてくれる この優しさがずっとほしかった
懐かしさを感じるこの温もりに抱きつくように 私は必死に求める
ひとつ、ふたつと小さな星は 増えていく
どれもあたたかく 大きな愛で包んでくれた
星の欠片はやがて 肩を寄せ合うように集まり、私の居場所をつくってくれた

この温もりを 私が忘れることはないだろう
大きな愛は小さな私をつつみ、光にあふれたこの世界へと引き寄せた
いつの日か 私も温もりを与えることが出来る あの星の欠片になれるのだろうか
夢想しながら 今日も私はこの幸せを謳歌する

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